top of page

白き賢者について

神々の一団に属する白き賢者。

その身は人であって人ではない。むしろ彼こそが人を生んだ者達の一人なのである。

黙示録の赤竜と闇の子は神々を滅ぼし、その力を光の惑星全土に及ぼそうとしていた。

憔悴した神々は竜を確実に討つ為の一計を案じることにした。

策を授けたのは白き賢者であった。

彼は甘露を手土産として、首を垂れ赤竜に停戦を申し込んだ。

酷く甘い蜜の香りに、勝利の鬨に酔った赤竜。

首を垂れたその隙に、白き賢者は竜の首を切り落とした。

赤竜は死ななかった。

怒りに燃えた竜の火は報復として神々を焼き尽くしにかかる。

しかしもう遅かった。

首を失った赤竜の力では賢者の封印に敵わなかったのだ。

​赤竜は神々の牢殻に閉じ込められ、その首は鍵に変じて海に棄てられた。

bottom of page