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黙示録の赤竜

暗澹たる空の間から光の世界に侵入したもの。

「巨大な一個体」「凶いの星」「月の狂獣」「夜鬼王」などと数々の異名を持ちながら

その全容は伝承ですら語られていない。

かつては永い旅の末に光の惑星へと辿り着き、

その地を支配しようとした。

しかしそこへ神々の一団が現われる。

彼らもまた、大地を得ようとするもの達だった。

かたや自らの遊び場として、かたや自らの実験場として。

かくして戦争は起こるべくして起こったのである。

数十億もの神々は神器によって辛くも赤竜を下したが、竜は死ななかった。

彼は月の座標を拠点とし、傷を癒すことしにした。

その傍らで闇の子を生み落としながら。

やがて赤竜は闇の子と共に再び神々に挑んだ。

竜が月で火を隠すと闇の子は力を増し、次々と神々を滅した。

赤竜は闇天の中に浮かぶ星々を叩き落し、土着の生命達を滅ぼした。

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