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始めの育み人

暗澹たる空の間に訪れたもの。

名は持たず、後に「始めの育み人」と呼ばれた。

暗澹の間は何もなく、何も見えなかったので

始めの育み人は自らの一部を遣い、永遠に燻ぶらない火を作った。

間もなく、そこは光溢れる世界となった。

しかし光は溢れど、其処には相変わらず何もない。

始めの育み人は自らの一部を遣い、世界を埋めることにした。

それらは後に星と呼ばれた。

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